R*Fragments V++

                           まるで子供のような
                           大きな声で

君の泣いている姿を、想像できない
そう思ったのはふとした瞬間だった

同じくらいの背丈の
けれど君より幼い顔立ちの子が
声をあげ泣いていた時だった

理由は知らないが
大人が手を取って立たせていた様子から
派手に転んだのだろうと予測はついた

そんな時、ふと君の顔が浮かんだ

いつもあった時に見せる笑い顔
敵と対峙する時の険しい顔
何かに憤り眉間に皺を寄せる顔
美味しい物を食べた時の幸せそうな顔
悲しみや心配でハの字に眉が下がった辛そうな顔
呆れ困りどこか諦めたような顔

その思い返す顔何処にも
君の泣いている姿はなくて

強くて
優しくて
すこし抜けてて…

決して泣かせたいわけではないし
寧ろずっと笑っていて欲しいけれど

いつか壊れてしまいそうで
どこか遠く一人でどこかに行ってしまいそうで
怖くなる

そう、許されるなら閉じ込めておいてしまいたいくらいには

世界を守る為に戦う君を
守れるのは誰なんだろうか