R*Fragments V++

赤は

嫌いじゃない

そう

嫌いじゃ

ないんだ

_

たまに
本当にたまに
自制心がきかないと言うか
気が付いたら服が張り付いて気持ちが悪い位
誰とも知れぬ返り血を浴びている事があった

紅蓮の王となり

眠りにつき

長き時を経て目覚めてからだったか

或いは
それ以前
アルカナを受けたその時からだっただろうか

眠る前、戦うことが好きだったのは確かだ

爆ぜる赤が胸を躍らせ
肉を裂き、裂かれ、剣が肉を抉る、その高揚感と恐怖が

“ぁあ、俺は生きてまだこの世界に存在しているのだ”と

感じさせ
不安定な自分自身を繋ぎ止めることが出来たからだ

でも今は
無意識に他者を
獣を
人を
緋色に染め上げる

まるで瞬間が消え失せ
未来が唐突に訪れるかのようで…
黒く燃え上がる炎のように
燻って、じわりと淡い嫌悪感が広がる

「……ニド様？！」

珍しくあった人里への買い足しから戻れば
慌てるかのような声
ノエルか
手を伸ばせばノエルの頬に
ベッタリと赤が塗りつけられる
（ぁあ、汚れてしまった）
ふと目を見れば
心配そうに見つめる瞳が自分に向けられることに気がついた

「…心配ない…自分の血だ、返り血ではないよ…」

そう、ただちょっと
帰り際に後ろから殴られたり
矢や石が飛んできただけだ
無論、反撃はしていない

「余計よくないです…見せてくださいっ…チェシャはビショップを呼んできてください！」

慌てる姿を見ながら何故か胸が軋むような痛みを感じ
触れようとしたノエルの手を弾いた

「…触るな」

「ですが…」

何故か正面が見れない
うなだれた格好の自分をノエルが顔を覗き込もうとする
空気が、わかる
本当に自分自身のために心配してくれているのだと

そうこうしていれば奥からビショップを連れたチェシャ猫が戻ってきた
ビショップが何か呪文を唱えれば痛みが消えていくのがわかった

「これで出血の方は大丈夫でしょう…ですが念のために血を拭いて早めにお休み下さい」

恭しく頭を下げタオルを渡せばゆっくりとまた猫と共に奥へ消えてゆく

「…部屋に戻る」

そう告げて立ち上がろうとするとがくんと膝から力が抜ける

「ニド様！」

「…平気だ…構うな」

掴まれた腕を振り払い壁を支えにして立ち上がる

「構わないわけには行きませんっ…私は、貴方が大切で…心配なのです…」

珍しくクッと眉を寄せたノエルが
前に立ちはだかる

「やめてくれ、触らないでくれ……慣れて、いないんだ…
誰か、他人に…優しくされるのは……」

好奇な目
決して自分を見ない父
恭しく、けれど、自分の後ろに父やロードとしての地位しか見ていない瞳
まるで、腫れ物に触るかのような
哀れみに似た

暗い暗い
その場所は
孤独で
とても冷たくて
悲しいくらい
無慈悲

誰も
そう誰も自分を
“ニド”という一人の存在としては…

「……ならば、慣れてください。でないと私は、貴方に触れることが出来ない…」

「……なっ///」

さらりと髪を一束掬い上げ口付ける
頬が熱くなるのがわかる

何がなんだかわからないうちにぐいと腕を引っ張られ
その腕の中に収められる

「私は、あの時、貴方に忠誠を誓ったあの時から、貴方をお慕い申し上げていました…
ですから、そんなに悲しい顔を見たくないのです。」

腕の力が強くなるが
次第に緩められやがては解かれる
顔を見上げればノエルは苦笑いをして自分を見つめていた
そんな顔をみて自然と言葉が漏れる

「それは…告白…なのか？」

「すみません、出すぎたことを…忘れてください」

踵を返し歩いていこうとするノエルの腕を
反射的に掴んでいた

「……ニド様…？」

「……お前はいつも出過ぎることなんてないだろ、ノエル」

「…返事を頂いてよい、の、ですか？」

今度は自分からノエルを抱きしめてみる
驚いたのか、体が強張っている
自分以上に引き締まった体…他者を抱きしめる感覚は存外、面白いと感じた

「……落ち着く…な…誰かをこうして抱きしめるというのは」

「ニドさ…」

「ニドでよいと、何遍言わせる気だ？ノエル？」

くつくつと笑いが込み上げる
どうやら悪魔の笑い方がうつってしまったのだろう

「…ニド…」

「…なんだ？」

「顔が」

「顔が？」

「物凄く、赤いですよ？」

クスリ
頭の上から笑い声が降ってくる

「コレが俺の精一杯、だ」

寧ろフワフワする位だ、と
付け足すとノエルが慌てて額に手をあて、抱き上げる

「…完全に毒にやられましたね、ほら、兎に角寝てくださいっ
私は薬を……」

さっさとベッドに寝かし付け行こうとするノエルのズボンの端を引っ張る

「…薬はいい、だから……傍にいろ」

「……貴方の御心のままに…」

俺は、お前と共に行くことで
白く、白くなれるだろうか？？








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あばばあばばｗｗｗｗ
ＴＯＲＩ神様のツイートで暴走した結果がコレｗｗｗｗｗ
すいまえんでしたｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗぷげらorz
てかもう５時すぎてるんだがｗｗ
てか最近ノエニドばっかでごめんなしぁ＞＜
一応ハロウィンネタは考えてはいるんですが
じつげんされるかわからなくなってきたぞｗｗｗ
最初は、普通のいつもみたいな気持ち悪い感じの小説を書こうとしていたのですが
なんかノエｒさんがしゃしゃっちゃって…
そんなこんな感じで初々しい感じの二人っぽく？？
うん、気分で
気分で
気分
うん、まぁ、はい、ごめんなさいｗｗ
お腹すく前に寝まする


「Tacitum vivit sub pectore vulnus.」
「傷は静かに胸の下で生きる」